キャンベラ外遊び隊

オーストラリアの首都、キャンベラの美しい自然の中で、一年を通して子供と外遊びを楽しむ会。

【誕生日に思うこと】ーー 夜の後には朝が来る

◇この記事は、ずっと書いたまま投稿できなくて下書きフォルダに眠っていた。今日は誕生日でもなんでもないけど、読んでてハッとしたから、加筆修正して投稿することにした。

 

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去年の誕生日、たまたま家族で遠出。

 

朝、陽の登る前に出発。寒くて、暗くて、ちょっとまだ眠い。長距離トラックも走っていて、暗いから余計に大きく見えて、こっちに迫ってくるようで怖くなる。

 

それでも車は高速道路を進んでいき、真っ暗だった空が、だんだん明るくなってきた。「あ、朝が近づいてきた」と思っていたら、目の前から日の光が差し込んできた。

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誕生日の朝は、山の展望台から日の出を見るのがうちの恒例行事だから、この風景に出会えたのは嬉しい。

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目的地に着いて、朝ごはんを食べようってことになって、土地勘のない街で家族と一緒に歩いて行く。

 

都会のビルやお店の立ち並ぶ車がビュンビュン通る道を歩いていたら、ぽっかりと空いた広い芝生のスペースを見つけてホッとする。

 

子どもが「誕生日おめでとう〜」と、渡してくれた綿毛に気持ちが上がる。

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母さん、花が欲しいって知ってたの?

良さげなカフェをネットで見つけてそこに行くことにしたけど、思ったより遠くてだんだん子どもたちが疲れてくる。

 

なだめすかして励ましてなんとか着いたら、すごく雰囲気のいいカフェで、食べ物も美味しくて、スタッフもフレンドリーで「頑張って歩いてきて良かったねぇ」と、みんな。

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誕生日ケーキのようなマフィンがお出迎え

この頃は夫の癌が発覚して手術をしたたばかり。でも転移していて、次の週から抗がん剤治療が始まるし、誕生日を素直に楽しむ気にもならず、人生の夜の部を過ごしている感じだった。

 

でも、この日の出来事が『明けない夜はないよ。夜の後には朝が来る。大丈夫だよ。ゆっくり一歩ずつその瞬間を楽しんで、穏やかに過ごせばいいんだよ。』と、伝えてくれた。

 

不安に押しつぶされそうになった時は、もう一度あの日の光に包まれた瞬間を思い描くことにしよう。輝きを。暖かさを。

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そうしたら、また大丈夫って思えるから。

自己最適化計画、始めましたーー 自分の弱さに逃げずに前に進む

ひっさしぶりのブログです。

 

山火事、洪水、雹、コロナウィルス…と災いが次から次へと起こり、生活が二転三転。世界中が渦の中にいて、グルングルンと巻き込まれてしまいそう。

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昨年末の山火事。モクモクと不気味な煙が上がっていた。



さらに個人的なことでも、自分の弱さをはっきりと実感することがいろいろあって、気持ちが落ちて、SNSやブログを読む気も書く気もなくし、パソコンから離れていた。こんな〔ダメな〕私に伝えられる事なんてない。。。と卑屈になっていた。

 

自分の中を〔恐怖〕〔不安〕〔罪悪感〕が出たり入ったり。とりあえず自分と家族の心と身体の安心安全が最優先の日々。いつの間にか半年弱も過ぎてしまっていた。

 

これまでは、嫌なことがあると環境を変えたり、取り繕ったり、殻にこもったりするのがパターン。でも、同じようなことが場所を変え、人を変え、繰り返し問題になった。で、ようやくガッツリと身に染みた。原因は外じゃなくて、自分の中にあった。

 

もちろん、ネガティブな気持ちが悪いわけでもないし、疲れたら休めばいいんだと思う。でも、ただ逃げるだけの負のパターンはもういらない。

 

今の状況を悲観していても、起きたことにクヨクヨしていても、太陽は昇って沈む。青々と茂っていた緑の葉が、赤や黄色に色づく。そんな自然の移り変わりを見ていたら、「このままじゃもったいない!」という気持ちが芽生えてきた。

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キャンベラも秋めいてきた。

 

最近読んだ漫画に、色々うまくいってない大人が若返って、もう一度高校生活をやり直すという話があった。要所要所でセリフの流れ弾に当たる(「私も同じ〜!自分に言われてるみたいで響く〜!」という状態)。

ReLIFE | 夜宵草 - comico(コミコ) マンガwww.comico.jp

 

一番印象的だったのは、頑張っているクラスメイトがふと魔が差してライバルを困らせようとした時に主人公が言った言葉。

『頑張ることを諦めるな』

『(弱さと向き合うことから)逃げるな』

 

話を読みながら、以前、コーチのかよさんに言われた言葉を思い出した。

 

『自信は行動を起こすことでついていく』

 

怖かったり不安だったりダメダメだったりしても、逃げずに怖さに立ち向かってみよう、「こうしたい」「こうありたい」と思う事を一つ一つ試してみようって、もう一度背中を押された。「カチッ!」とスイッチが入った。

 

余裕がなくなるとテンパって判断力が急降下する。身体ごと思考の高波に襲われてしまう。だから、少しでも穏やかな波のようにいられるように気を付けながら。

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凪の海辺

 

世界が揺れている時だからこそ、時間と体力に無理のない程度に、でも一歩ずつ前に進んでいく。

 

忘れないように、自分のためのリマインダー。

 みなさんもお大事に。無理しないでね。

 

 

 

 

 

 

蛇に出会ったらどうする??

《爬虫類が苦手な人はブログの下の方に写真が出てくるので、ご注意》

 

蛇、好き?ぎゃー、怖い~って思う?私は、なるべくならお近づきになりたくない。でも、ちょっと前に「Snake Awareness Workshop」というのに行ってきた。

場所はこーんな感じの広い緑の湿原Jerrabomberra Wetlandsの一角。

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教えてくれたのはCanberra Snake RescueのLukeさん。キャンベラで蛇の捕獲を請け負っているスネークキャッチャー。彼の蛇への愛がほほえましかった( ´∀` )

 

蛇の種類、有毒な蛇、蛇の生態、蛇に関する迷信、救命法、庭に蛇が来たら。。。などなど、情報が盛りだくさんだった。キャンベラで一番出会う確率の高い有毒蛇はEastern Brown Snakeだそう、たぶん。(英語だったから、ちゃんと聞き取れてればの話。笑)

 

 

蛇に出会ったら、距離を取る!!
とにかくじっと動かない。そして、そーっと後ろに大きく下がる。早い動作は蛇を怖がらせて、攻撃される危険が高くなるのだそう。

 

でも、小さな子はそうは言ってもじっとしていられない。アウトドアプレイグループで偽物ヘビ相手に「止まれ!Freeze!」って練習しても、うちのチビは一目散で後ろに走っていくばかり。

 

どうしたらいいの?とLukeさんに聞いたら、『3×3の法則』を教えてもらった。

止まって、ゆっくり1、2、3と数えて、大きく後ろに1、2、3と下がる。

英語のゆっくり3まで数える時に使うのが"One Mississippi, two Mississippi, three Mississippi." 日本語だと、「いーーーーーち、にーーーーー、さーーーーーん」という感じ。

 

 

オーストラリアは有毒蛇や有毒クモなど、危険動物が身近にいる。だからこそ、出会った時に慌てずに対処できるように、少しでも蛇のことを知ろうと思って出かけて行ったワークショップ。

 

Lukeさんの蛇や爬虫類への愛に、どちらかというと苦手な存在だったけど、身近に感じることができた。少しは蛇をかわいいって思えるようになってきたよ。またワークショップを計画しているそうなので、よかったらぜひ。

 

最後は、外で蛇に触らせてもらった。
☆以下、蛇やそのほかの爬虫類の写真が出てきますので、苦手な方はブログを閉じてくださいね☆

 

 

小さい蛇はココナッツちゃん(くん?)f:id:sotoasobicanberra:20191001173856j:image

 

大きい蛇はスコットくんだったかな?おっかなびっくり触ったからか、私の緊張が移って、蛇も緊張させちゃって申し訳なかったくらい。f:id:sotoasobicanberra:20191001173913j:image

 

ブルータング(青舌)トカゲとか

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これは名前忘れた。。。何とかドラゴンだったかな?

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最近、赤ちゃんも生まれたばかりみたいなので、Facebookインスタでチェックしてみてね。

 

静かな夜。重なる青に心を鎮める。

ストレスで息苦しくて寝れなかった夜、オンラインのシュタイナー学校で、青色の透明水彩が眠れない時にいいと教えてもらったのを思い出し、試してみることにした。

 

小瓶半分に入れた水の中に、ほんの少しずつ青の絵の具を溶かして、絵の具の色を少しずつ濃くしながら描いていく。

 

紙の一部を塗っては乾くのを待ち、乾いてはまた別の部分を塗るのを繰り返す。

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ところどころ重なりながら、淡い青が少しずつ少しずつ紙の上に広がっていく。水をたくさん含んでいるので乾くのがホントゆっくり。

 

2枚の紙に同時進行で描きながら、それでも乾かないので、待っている間に毛糸のマフラーを編む。これもたまたま青のグラデーション。


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(左は前に描いた紙にさらに色を重ねてみた)

 

絵の具を溶かす時のジャバジャバと波立つ音。

瓶に筆を入れた時のちゃぷんという小さな音。

紙の上を走る筆の柔らかな感覚。

絵の具が乾くのを待つ静かな時。

少しずつ濃くなっていく青色の重なり。

マフラーの毛糸の暖かさ。

編み物のゆっくりとしたリズムの動き。

自分の呼吸の音。

 

家族が寝静まった空間で、ただ自分一人だけの時間。

 

いつの間にかザワザワしていた心の中が、少しずつ穏やかになっていた。ベッドに入る頃にはゆったりとした気持ちですんなりと入眠。

 

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翌朝、早くから子どもたちに起こされたけど、いつもみたいに寝たりない感覚がなかった。しっかり眠れて、久しぶりにしゃきっとした目覚め。

 

こんなふうに、色を、アートを生活の中に取り入れることができる。そんなことを体感した夜。

 

透明水彩画は道具があれば、あとは自由に重ねていくだけ。上手いも下手もない。ただ自分の乗せたいと思った場所に色を乗せるだけ。待つのが苦手な私みたいな人には、忍耐力の訓練にもなる。笑

 

楽しい、やってみようと思えることが増えてなんだかいい感じ。

【追記】
透明水彩(ヴェイルペインティング)や他のアート、シュタイナー教育の活動を「なぜするのか」というところから落とし込んで学べる「お父さん・お母さんのシュタイナー学校」がただいま次期募集をしています。気になったら覗いてみてね。(※私が学んでいたのは「お母さんのシュタイナー学校」)

 

 

 

春の散歩@外遊びの会

雪が降った日の寒さから一転、久しぶりの外遊びの会は朝から晴れてポカポカ陽気。

 

ゆったりのんびり親子で散歩をしようと集まった湖の辺りには、ベンチの横に誰かが置いていったままごとキッチンが。

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子どもたちがキッチンに夢中になっている横で、母たちはのんびりおしゃべり。子どもの遊び相手になったり、家事をしたり、何かと忙しい母も、この時はゆっくりと話に花を咲かせる。

 

鳥の鳴き声と湖の景色に癒やされながら、つかの間の休息といった感じ。上の子の学校で「不安になりがちな子どもたちをサポートするには」という講演があって、『水』に触れたり見たりすると気持ちが落ち着くって言っていた。母たちも悩みは尽きなかったりするけれど、水の効果を感じてくれてたらいいなあ。

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遊具のある公園もいいけど、たまにはこういうところでのんびりするのもいいよね。

 

生まれたばかりの子ガモを連れたカルガモ親子を見つけたり、

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野ウサギを追いかけたり、

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野の花を積んだり。

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なんだか自然との距離が近いなあと感じた。

 

キャンベラはそんな『なんにもない』公園がたくさんある。ちょっと足を伸ばせば、行ける距離。自然いっぱい、色いっぱい。動物たちにも出会える。

 

お弁当持って、外に行くのが楽しい。