静かな夜。重なる青に心を鎮める。
ストレスで息苦しくて寝れなかった夜、オンラインのシュタイナー学校で、青色の透明水彩が眠れない時にいいと教えてもらったのを思い出し、試してみることにした。
小瓶半分に入れた水の中に、ほんの少しずつ青の絵の具を溶かして、絵の具の色を少しずつ濃くしながら描いていく。
紙の一部を塗っては乾くのを待ち、乾いてはまた別の部分を塗るのを繰り返す。
ところどころ重なりながら、淡い青が少しずつ少しずつ紙の上に広がっていく。水をたくさん含んでいるので乾くのがホントゆっくり。
2枚の紙に同時進行で描きながら、それでも乾かないので、待っている間に毛糸のマフラーを編む。これもたまたま青のグラデーション。
(左は前に描いた紙にさらに色を重ねてみた)
絵の具を溶かす時のジャバジャバと波立つ音。
瓶に筆を入れた時のちゃぷんという小さな音。
紙の上を走る筆の柔らかな感覚。
絵の具が乾くのを待つ静かな時。
少しずつ濃くなっていく青色の重なり。
マフラーの毛糸の暖かさ。
編み物のゆっくりとしたリズムの動き。
自分の呼吸の音。
家族が寝静まった空間で、ただ自分一人だけの時間。
いつの間にかザワザワしていた心の中が、少しずつ穏やかになっていた。ベッドに入る頃にはゆったりとした気持ちですんなりと入眠。
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翌朝、早くから子どもたちに起こされたけど、いつもみたいに寝たりない感覚がなかった。しっかり眠れて、久しぶりにしゃきっとした目覚め。
こんなふうに、色を、アートを生活の中に取り入れることができる。そんなことを体感した夜。
透明水彩画は道具があれば、あとは自由に重ねていくだけ。上手いも下手もない。ただ自分の乗せたいと思った場所に色を乗せるだけ。待つのが苦手な私みたいな人には、忍耐力の訓練にもなる。笑
楽しい、やってみようと思えることが増えてなんだかいい感じ。
【追記】
透明水彩(ヴェイルペインティング)や他のアート、シュタイナー教育の活動を「なぜするのか」というところから落とし込んで学べる「お父さん・お母さんのシュタイナー学校」がただいま次期募集をしています。気になったら覗いてみてね。(※私が学んでいたのは「お母さんのシュタイナー学校」)